台南の歴史が詰まった観光スポット「赤嵌楼」!

台南の歴史が詰まった観光スポット「赤嵌楼」!

台南には代表的な観光スポットとして知られる赤嵌楼があります。300年以上の歴史を持つ赤嵌楼は美しい庭と装飾が豪華な建造物や遺跡が見どころです。オランダ人が作り、日本統治時代には病院として利用されたこともあります。今回は、歴史を感じることが出来る台南の赤嵌楼について紹介していきます!

1.赤嵌楼の歴史

赤嵌楼(せきかんろう)Photo by Flickr Prince Roy

台南の赤嵌楼(せきかんろう)は、オランダの台湾統治が行われていた時に建てられた台南最古の歴史的建造物です。1652年に建てられ、当時は赤レンガの西洋風の建築物だったため「プロヴィンシア城」と呼ばれていました。しかし、1862年の台湾南部を襲った地震により建物は全壊してしまいます。その後、19世紀に中国風の建築様式で「大士殿」「五子祠」「蓬壷書院」「海神廟」、「文晶閣」が建てられ、今の姿になりました。日本統治時代には病院として使用されたこともあり、解体修復工事をしたようです。その際、オランダ統治時代に使用されていた門や砲台跡が見つかりました。現在でも、その遺跡を見学することができます。オランダの台湾統治時代から明時代、清代、日本統治など台湾の激動の歴史の中、修復などが行われて現代まで残った台南のランドマーク的な名所古跡です。街の中にありますが、静かな雰囲気が漂う赤嵌楼は、まるで時が止まったような場所です。

2.実際に赤嵌楼に行ってきた!

赤嵌楼

2-1. 赤嵌楼の入り口・庭

台南に訪れた際、赤嵌楼を訪れてみました。門の入口には神社の狛犬のような獅子の石像が迎えてくれます。入り口で入場料50元を支払い、中へ入ります。庭はきれいに手入れをされており、のどかな雰囲気が漂っていました。池には大きな鯉が泳いでおり、ここでゆっくり涼んでいる人もいます。ツアーで訪れる団体の方も多くいるようです。また敷地内には「鄭成功」の記念碑があり、台湾南部を統治していたオランダ人を追い出した英雄として崇められています。

赤嵌楼の入り口・庭Photo by Flickr Prince Roy

正面には赤く豪華な建物が見えます。訪れたときには残念ながら少し曇っていたのですが、晴れた日には青空と建物の赤のコントラストが美しいのだそうです。本殿の前にはいくつかの石碑があり、亀の像の上に石碑が建てられています。この石碑には功績を残した偉人を称えた碑文があるようです。石碑を支えているのが亀の石像なのは、龍が産んだ9匹の子供のうち、一匹が重荷を背負う力を持った亀に似た動物だったので贔屓になったという言い伝えがあるそうです。

2-2. 海神廟と文昌閣

敷地内には資料や展示物がたくさんある「海神廟」、そして合格祈願で有名な「文昌閣」などの建物があります。まず「海神廟」の中へ入ります。大きい窓があり、竹のようなものがはめ込まれているので風通しが良いです。天井はカラフルな色で装飾が施されており、とても美しく彩られています。中には骨董の解説文、またオランダ人との条約締結文など多数の文献を見ることができます。木造の階段を上がっていくと、2階には当時使用されていた船などの模型を展示してあります。二階は開放感のある作りで、街も少し見下ろすことができます。この場所から見える夕日は美しく、その時間帯には見学者も多いのだそうです。

海神廟と文昌閣
Photo by Flickr x768

もう一つの建物、「文晶閣」の中には「魁星爺」という試験の神様が祀られています。右手に筆を持ち、右足で亀のような生き物を踏みつけ、左足をくねらせて星を蹴っていると言われています。独特の格好をしていますが、試験の神様にご利益をいただこうと、多くの受験生が訪れます。合格祈願の願いを書いた、たくさんの絵馬も飾ってあります。

2-3.オランダ統治時代の遺跡

オランダ統治時代の遺跡Photo by Flickr uemura

文昌閣の隣には、オランダ人統治時代に作られたレンガ造りの壁があります。1944年に日本によって発掘されており、形はほぼ残っていません。しかし、残っている部分だけでも頑丈な作りだったことがわかります。おそらく当時は豪勢な建築物だったのでしょう。また、文昌閣と海神廟との間には、オランダ人が建てた時に掘った半円形の井戸などを見学することができます。

敷地内はそれほど大きくないので、ゆっくり周っても3時間あれば十分見ることができる観光スポットです。300年の間に詰まった歴史に思いを馳せながら、見学してみてください。

3.まとめ

台南の歴史的な建造物「赤嵌楼」をご紹介いたしました。美しい庭と赤が映える赤嵌楼はきっと台南旅行の中でも思い出に残ること間違い無し。観光に疲れたら、近くのカフェなどでゆっくりして楽しんでくださいね。

バックパッカーとして世界一周経験後、現在は旅のワクワクを伝える旅ライターとして活躍中。

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